併願優遇と生徒の笑顔
カテゴリー:コラム,受験情報
よつば個別指導塾ときわ台校の坂本です。
2/10(金)あたりは私立高校の一般、併願入試日となります。
都立高校を受験するお子様は、私立を「併願」した状態で受験に臨みます。
(もちろん全員が全員、併願を取るわけではなく、都立一本の生徒もいます。)
タイトルにもなっている併願優遇ですが、端的にいうと、
都立第一志望だけど、もし都立に落ちたら「併願優遇を出した私立に行く」
というお約束のもと、中学校と高校の間でほぼ「合格」の確約を取る制度です。
どうやって合格の確約を貰うかというと、主に「内申点の合計値」で決まります。
(※高校によっては合格の確約ではなく、「加点」だったりもします。)
私立高校ごとに内申点がいくらあれば「併願優遇」が取れるかの基準を持っています。
その基準を超えていれば、学校の先生に言って併願優遇が貰えます。
じゃあ基準に満たなければダメかというと、そうと決まった訳ではありません。
様々な「プラス条件」が高校によって設定されています。
たとえば「英検3級以上取得で+1」といったようにです。
他には「皆勤賞で+1」なんてものもありました。
そういったものの合計値で基準を超えれば、併願優遇を取ることが出来ます。
(もちろん9科目に「1」がないこと、といった条件もあるので、受けたい高校の基準はチェックです。)
じゃあ「いつの内申点が基準になるの?」ということですが、2学期の期末テスト(11月あたり)が終わった時に出される内申点が基準になります。
区立中学校では、中3は11月末から12月初めにかけて「三者面談」が設定されています。
そこで学校の先生に「××高校の併願を出したいのですが」と伝えればOKです。
とまぁ、併願優遇の制度をつらつらと書いてしまったのですが、本当に書きたかったことはこれからです。(併願優遇の制度は調べればいくらでも出ます。)
以前私の教え子がほぼ合格を貰える併願優遇を取っていました。
2/10が試験日だったのですが、前日に、
「先生、落ちたらどうしよう。」
なんてことを言ってきたのです。
当時の私は何も考えず、
「いやいや、併願なんだから落ちないよ。」
「答案白紙で出すとか暴れるとかしない限り大丈夫。」
なんて生返事をしていました。
そうして2/10の試験が終わり、次の日には合否が出て、その子は合格していました。
「先生合格したよ!」
の声に、私は、
「おー、よかったなー。」
という流した返答をしていました。
後から考えると「私はなんて人の心が分からない塾講師だったんだ。」と後悔しています。
塾講師に慣れてくると、併願優遇の入試は「ほぼ合格の確約があるんだから、ただの日常1コマ」と思いがちです。
だって落ちないじゃん。
だって受かるの分かってるじゃん。
でもいくらそう言われたからって、
人生初めての高校入試の生徒が不安にならないでしょうか?
まして人生初めての高校入試の合格が嬉しくないでしょうか?
そんな訳ありません。
塾講師にとっては「合格して当たり前」「毎年のこと」かもしれません。
しかし生徒にとっては「人生の一大イベント」です。
一生に一度のイベントを、相手の気持ちも分からず流すようでは、塾講師失格です。
それに気づいてからというもの、私は一人ひとりの入試にまた少し寄り添えるようになった気がします。
今年もまた2/10が来ます。
今は送り出す中3が居ませんが、いずれくるときのための備忘録として書き留めておきます。
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